眼高手低逓伝広報局

元浪人生の小言大展覧会

一般参賀に参列して

去る5月4日、私は千代田区は皇居の一般参賀に参列した。非常にいい経験になったと思う。


行きは新幹線、帰りは新幹線で東京近畿間を往復した。自由席で挑んだが案外新幹線はGW中にかも関わらず空いていて、行き帰りともに座ることが出来た。非常に幸運だったのかもしれない。

3日、行きの車中、隣の席に偶然なった年配の方と話し込んだ。
私が照り焼きたまごそぼろ弁当を食おうとしていると、隣に年配の方が座られてきたのである。生粋の関東人で、京都観光の帰りだったらしい。聞けば昔は小さいながらも商社で働いていたという。令和日本はどうなるのか、世界はどうなるのか、社会はどう変容するかなど、固い話をお互いにしあった。歳が大きく離れた人との意見交換は新鮮で面白かった。

話し込んでいたのであっという間に東京に着いた。暇だったので、浅草を観光しに行った。仲見世から日の丸と「令和」の旗が交互に揚げられているのを見て、「ああ、時代は変わったのだな」と思ったものである。
ちなみに引いた籤は「大吉」だった。


泊まったところは高校の友人宅だった。大学が東京だったので、東京に一人暮らしをしているのだ。
友人宅にはテレビもゲームも何も無いが、酒を買ってきて楽しく話をしあった。賢い友人なので、内容のレベルは高い。私は自分の空虚さを繕うのに必死だった。


明くる日、友人も一般参賀に誘っていたのだが、「眠い」とのことで私一人で赴くこととなった。

二重橋前駅を降りると早くも行列で、駅構内から誘導は始まっていた。最初の方はテンポよく列は進んでいたが、手荷物検査がひとつの隘路(律速)となっていて、非常に待機時間が長かった。配布された日の丸を降ったりして暇を潰していた。(人が密集し過ぎて非常に電波状況が悪く、スマホは使い物にならなかった。)
2時間ほど待って手荷物検査をパスし、これで参加できるかしらと思っていたが、考えが甘かった。
その次の身体検査までまた1時間は待たされた。快晴の陽天が真夏日の温度を届けている。暑い。
これを突破すると人は9列に振り分けられた。その列がどういう順番かは知らないが、列ごとに参加に参加出来るのだ。
ここでまた1時間は待った。地べたに座り込む中年男性。慣れた様子で折りたたみ椅子を持参している老人。「朝日新聞めっ…!」と頭上のヘリコプターに怒り心頭のデブ。諦めて待機列から抜けていく親子連れ。
やっと呼ばたと思ってぞろぞろと進み出すもまた混雑。二重橋を渡る前にまた三十分は並ぶ。皇宮警察皇宮護衛官公安警察が勢揃いしてこちらを見張っている。
皇居の敷地内に入ると、神威の霊気かと思うような爽やかで心地いい風が吹いていた。
立ち止まるなと係員が叫ぶ中、堂々と公安の前で立ち止まり自撮りや記念撮影に望む怖いもの知らずがチラホラといた。
歩いていくと、かの有名なバルコニーとその広場に辿り着いた。
そしてまた三十分ほど待たされた。


お出ましの時間が近づくと、あんなに邪魔だった日傘がみるみる閉じられていく。
陛下をはじめ皇族の方々がいらっしゃると、場は一体感に包まれた。







参加が終わると、なにかすごく清らかで穏やかな心情となった。あんなに疲れていたのに、微笑みながら皇居をあとにすることが出来た。




帰りの車内で私は1時間少々眠った。疲れていたのは疲れていたらしい。
天皇陛下が坂東にいらっしゃるのはおかしいと常々思っているが、それに関して皇室になんら落ち度は無い。行く行くは平安京に帰ってこられるか、遷都の詔を正式に出して欲しいと思ってはいる。



まじで取りとめのない内容だったが、今回はこれまで。